坂口裕子 イタリア活動記 2012-2

今月は、急きょオペラが一本増えることとなった。2月18日にベルガモ市のサン・ポンテ・ピエートロという地域で予定されていたAMICI DELLA LIRICA GIULIETTA SIMIONATO FILAGO主催、ドニゼッティ作曲のオペラ「ランメルモールのルチア」のルチア役がおりたとのこと、急遽、私に声がかかった。本番2週間前のことだったので、本当に戸惑ったが、2年前に同じドニゼッティの生まれた町・ベルガモで同役でデビューしていた経験もあり、引き受けることにした。楽譜も日本だったので、すぐに買って、一から勉強し直した。簡単なことではなかったが、本番は、スタンディング・オベーションと、ブラーバ!アンコール!のかけ声が飛び、一生の記憶に残る舞台となった。今回のエドガルドという私の相手役を務めてくださったのは、トリエステ歌劇場の引越し公演が日本に来日した際の「ランメルモールのルチア」のエドガルド役をしたDANILO FORMAGGIAであったのには、本当に驚いたが、素晴らしい歌手で、貴重な経験となった。そこから1週間もしない間にCIRCOLO MAYR-DONIZETTI主催のオペラ「ドン・パスクワーレ」のノリーナ役のデビューを果たした。この公演に向けて、スカラ座のコレペティの先生の指導を受けた。こんなにこのオペラが面白いとは、正直思っていなかった。オペラ・コミックは本当に難しく、イタリア人を笑わせることができるかとドキドキしたが、ボカンボカンと、笑いがとれて本当に嬉しかったし、ホッとした。キャストからも、外国人が、このオペラを一回の稽古で本番をし、笑いをとるなんて信じられない!と褒めてくださった。とてもやりがいがあった。来月23日に、オペラ「アルジェのイタリア女」のエルヴィラ役が待っているが、またまたオペラ・コミック、準備万端で挑みたい。そして、3月17日、ベルガモ市のCURNOという地域でコンサートをさせていただけることが決まり、合わせて準備を進めたい。かなりのスケジュールであるが、現地の方々の支えがあってここまで来れたと、身にしみて感じる今日このごろです。感謝の気持ちを忘れず、励みたいと思います。

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